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2016.11.11

THE NOVEMBERS
11th Anniversary & 6th Album Release Tour - Hallelujah -
新木場Studio Coast
 
 
11/11、1年ぶりの東京でのワンマンギグ。
朝から土砂降りの雨…THE NOVEMBERSが本気を出すとこうなるのか。
各地から多くの人がTHE NOVEMBERSへの特別な想いをもって新木場に向かっているんだって考えるとそれだけで胸がいっぱいになる。
既に緊張しているけど、不思議と穏やかな気分。
 
雨が止み冷えた空気の中、緊張で高鳴る心臓を抱えて新木場へ。
場内では11年間のアートワークとアー写をパネルで展示していて、お客さん達が写真を撮っていた。
 
映像化するのでカメラが入るのは分かっていたけど、まずクレーンが目に入って一瞬オッとなった。
PA前正面にも沢山カメラがいた。
美しい映像作品のために、本気だ。
 
 
THE NOVEMBERS
Hallelujah
1000年
!!!!!!!!!!!
Xeno
愛はなけなし
ただ遠くへ
時間さえも年老いて
231745981
GIFT
ブルックリン最終出口
きれいな海へ
鉄の夢
dysphoria
Blood Music.1985
こわれる
黒い虹
美しい火
 
en.
あなたを愛したい
いこうよ
 
en2.
今日も生きたね
 
 
照明が落ちるとともに、映画上映前のような音が響く。
静まる会場にハレルヤのSEが流れ、メンバーがゆっくりと現れる。
 
「今日は来てくれてありがとう。始めます。」
 
Hallelujah
あぁ始まった、と思った。
照明もあるけど曲の持つ光みたいな明るさが眩しかった。
 

高松さんのベースが跳ねる。
透明感のある水色の照明で、白をアクセントに使っていてとてもキレイだった。
 
1000年
赤から緑、緑から赤へとゆらりゆらりと色が変わっていく。
 
!!!!!!!!!!!
演奏をするたびに存在感が増してる曲。
ケンゴさんが首をブンブン振りまくる。
 
Xeno
煽るようなドラムがたまらない。
 
愛はなけなし
今までの空気からガラリと変わる。
この曲の小林さんの声は本当に艶やか。
 
ただ遠くへ
海の中へ反射する光みたいな照明が綺麗で、曲をより美しく演出していた。
アウトロがいつもより長く感じた。
 
時間さえも年老いて
やっぱりこの曲はドラムに集中してしまうけど、ケンゴさんのギターも物凄くエモい。
 
231745981
引き続きドラムに注目する。
豪快なのも大好きだけどこういう細かいリズムも大好き。
 
「未来について歌った曲を、聴いてください。」
 
GIFT
大きい会場で聴くとより特別に感じる。
丁寧にリボンで結ぶような、そういうイメージ。
高松さんがキラキラスイッチを踏むのが見えてほっこりした。
 
ブルックリン最終出口
確かこの曲の頭で吉木さんにスポットライトがきていたような。
台詞のところをハッキリめに言う小林さん。
 
きれいな海へ
この曲のアウトロのセッションみたいなところ、いつも皆いい顔してる。
演奏するのが楽しいんだろうなって思う。
 
「ガンガンいきましょう」
小林さんの呼び掛けに歓声で応えるお客さん。
 
鉄の夢
先ほどまでのキラキラ浮遊した空気が、イントロだけでズシンと重くなる。
音と声の切れ味がYAVAI。
 
dysphoria
吉木さんのドラムだけで既にお客さんの反応が大きい。
そしてケンゴさんのギターで更に沸き立つフロア!
 
Blood Music.1985
まだまだいけるだろ?と言わんばかりの小林さんの挑発にゾワゾワする。
1人ずつ音を重ねていくところ、いつも高松さんを見てるけど、ゴリゴリに弾いてるのが見れるとテンションが上がる。
 
こわれる
『ようやく出したいニュアンスやテンション感が表現出来るようになってきた』と小林さんも言っていたけど、本当に昔とは別物に感じる。
2次元から3次元になったみたいな(この例え微妙だな…)。
 
黒い虹
イントロのギターから、今までで一番良かった。
この曲も大きい、天井の高い会場の方が合うなと思った。
 
「結成11周年ですけど、どこかに到達したとか、何かを成し遂げたっていうより、まだまだこれからだと思ってます。っていう気持ちで1曲やるので、聴いてください。」
 
美しい火
お客さんを見渡しながらギターを弾く小林さん。
声がとてもキレイだった。
 
「ありがとう!」
 
アンコール、小林さんだけがステージに現れる。
 
「アンコールありがとうございます。…最初、僕だけで1曲やって、その後メンバーが来ます(笑顔)。」
 
あなたを愛したい
弾き語り以外で初(今回も1人だけど)。
ゆったりと言葉を噛み締めるように歌う。
最初凄く優しい声だったのが、間奏でギターの音が強くなり声も強くなって、前半と後半で違う曲みたいだった。
照明も終盤に向かうにつれてシンクロするように色が濃くなっていた。
小林さんの声、表現が豊かになったというか、奥行きや深みが感じられた。
素晴らしかった。
 
「もう一生やらないと思うけど、メンバー紹介をします。…じゃあ、加入順に呼びます。・・ギター、マイメン、ケンゴ・マツモト。」
いつものように胸元のボタンを大胆に外した状態で登場するケンゴさん。
定位置についたのを見て笑う小林さん。
「今、テレパシーですけど『未来は俺らの手の中』って言ってました(笑)。」
手を挙げてうんうんと頷くケンゴさん。
「次、ノーベンバーズの、うーん……優しさ。ドラムス、吉木諒祐。」
スッと登場する吉木さん。
「背が高い。」
小林さんその一言で一気に和む空気。
「最後、僕の人生の半分を一緒に過ごしている…リーダー。ベース、高松浩史。」
小林さんも少し照れてる感じしたけど、高松さんも気恥ずかしそうに見えた。
「ボーカルギター、小林です。」
メンバー紹介、とてもほっこりした。
毎年とはいわないので数年に1回くらいやってくれたら嬉しいなぁ。
 
「お互い、いい時間を過ごして、またいい未来で会いましょう。とことん行きましょう。…これからもよろしくお願いします(笑顔)。」
 
いこうよ
演奏する小林さんの表情が、誇らしげに見える一方でどこかまだ満足しきっていないように見えた。
今の会場の反応云々ではなく、まだまだこれからっていう意味合いで。
トランペットのメロディをケンゴさんも弾いていたと思う。
ふと、ケンゴさんが高松さんへ笑いかけてると思ったらベースの弦が切れていたらしい…凄い。
ラスト立ち上がってドラムを叩く吉木さん。
アウトロがとても長く感じた。
 
「ありがとうございました!次会う時まで元気で。」
袖にはける時、周りの方々がくすくすっとなったから何!?と思ったら小林さんが可愛らしいガッツポーズしたらしい。
 
メンバーがはけても拍手が止まず、動かないお客さん達。
結構時間をおいて、再びステージに戻ってくる4人。
小林さんが、高松さんの前を通った後に2人で笑い合っていて微笑ましかった。
 
「アンコールありがとうございます。最後に1曲やります。」
 
今日も生きたね
わあぁ…!と息が止まりそうになる。
どこまでも優しくて美しい曲。
 
演奏を終え、お辞儀をして去っていくメンバー。
袖に消えていく背中を見つめながら少しだけ寂しい気持ちになった。
 
 
THE NOVEMBERSツアーファイナル、11/11新木場スタジオコースト終了。
今までのコースト公演みたいな演出はなく、他の会場と変わらずいつも通り最高にかっこ良いライブをしていた。
会場がコーストだったっていうだけ。
もう、ここは彼らにとって特別なステージでは無いんだと思った。
未来が見えるようなステージだった。
 
今日も緑色の光線の照明があってキレイだった。
光線タイプの照明はノベンバに合ってる気がする。
錆みたいな色の照明もあって、曲によって色の見え方が変わって面白かった。
あと珍しくフロアまで明るくなる曲があって新鮮だった。
 
ケンゴさんは髪をかきあげて色気を振り撒きながら、時に鬼のような、時に菩薩のような表情でギターを演奏していた。
吉木さんは音の柱となって支えたり、ここぞという時は音を引っ張っていくようなドラムだった。
高松さんは今日もお客さんをよく見ながら、存在感のあるベースを演奏していた。そして、麗しかった。
小林さんは歌声もシャウトする声もキレイで、時折未来を見ているような眼が印象的だった。
 
今回のツアー全7本中、新潟以外の6本を見に行くことが出来た。
MCとか、ステージでの立ち振舞いとか、今まで以上に一貫したものがあって、未来への強い意志のようなものを感じた。
照明もどこの会場もとても素敵で、印象的な演出には緑色のイメージが強く残っている。
 
お客さんの反応がとても良く、一部ではそれを『変わってしまった』と否定するような意見も見かけたけれど、私はそうは思わなくて。
今までは割とお客さんはじっと動かず見ていたけど、でもどこかうずうずしているようにも見えていた。
きっと今回の作品がそういう抑えていた気持ちを開放して、それぞれが自由に楽しめるようになったんじゃないかなと。
たとえば歩きながら聴いているとつい口ずさんでしまうような。
 
出逢ってからずっとTHE NOVEMBERSの活動を見てきて、気付いたこと、受け取ったもの(形の有無問わず)もあれば、逆に見逃したこと、気付かなかったこと、受け取れきれなかったものも沢山あるけど、そういうものも全部ひっくるめて自分なんだと思った。
小林さんの仙台でのMCで「全部持っている」という感覚が少し分かったような気がした。
 
何度も愛を感じたツアーが終わった。
色々探してみたけれど、愛以上の表現が見つからない。
THE NOVEMBERSを愛してます。